久米島でホタルを見よう!天然記念物「クメジマボタル」とは?
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久米島のホタル「クメジマボタル」とは?
幻想的な光を放ちながら夜の風景を美しく彩るホタルは、水の美しい場所に住む生き物です。
ホタルは、オスとメスのどちらも光りますが、その光り具合に違いがあります。
日本のホタルは、強い光を放ち飛び回っているのがオス、メスは飛ばずに光っているという特徴が一般的です。
神秘的に光る姿を見ると初夏を感じさせる風物詩と感じる方も多いホタルですが、皆さまは久米島の固有のホタル「クメジマボタル」のことをご存じでしょうか。
今回は、久米島に生息するホタルや鑑賞スポットなどをご紹介します。
ホタル鑑賞は、美しい自然が残る久米島だからこそできる特別な体験です。
大自然に生息する生き物が好きな方やお子様連れで久米島観光を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
特徴・生態
クメジマボタルの特徴は、絶滅の危機にある水生ホタルであることです。
水生ホタルは、幼虫期に水中で生息する種類できれいな水がないと生息できない生き物というのは、知っている方もいらっしゃるかもしれません。
クメジマボタルが他のホタルに無い特徴として、オスは強い光を放ちながら飛び回り集団で光りをシンクロさせ(集団同時明滅)、メスは明け方に光りながら集団産卵するというものがあります。
このような特徴があるクメジマボタルは、国指定の天然記念物になっているため、むやみに捕獲したり飼育したりすることができません。
また、日本に生息するホタルは約50種類ですが、そのうちの半分ほどが沖縄に生息しており、その半分の中で唯一の水生ホタルがクメジマボタルです。
その生態は、5月下旬ごろに卵から生まれた幼虫が水中で生活し、2月ごろに陸上に出て土に潜りサナギになるというものです。
それから1ヶ月ほどで羽化した成虫は、4月から5月に子孫を残すため集団同時明滅をしてメスを誘い、産卵をしてその生涯を終えます。
死ぬ間際に美しい光を放つ姿は、儚くもあり命の灯火とも言えるでしょう。
見れる季節
クメジマボタルが産卵のために美しく光る様が見られる季節は、4月中旬から5月上旬で特に4月下旬に多く観察できると言われています。
クメジマボタルの集団明滅は、他で類を見ない風景になるため、貴重な体験です。
この時期に久米島に訪れる場合は、クメジマボタルの鑑賞をおすすめします。
また、クメジマボタルは卵の時から光りを放つ器官が備わっているのが特徴です。
通年を通して光るクメジマボタルを観察できるため、ネイチャーツアーなどに参加してその生態を学ぶ体験も人気になっています。
絶滅危惧種であるクメジマボタルをどの季節でも鑑賞することができる施設などもあるので、お子様と一緒の家族旅行にもおすすめです。
クメジマボタルを見るには?おすすめ鑑賞スポット
久米島の壮大な自然の景色を幻想的に彩るクメジマボタルは、きれいな水辺がある場所で鑑賞できます。
ホタル鑑賞のネイチャーツアーを行っている施設のツアーに参加して、人が多くない穴場で圧巻の景色を見るのもおすすめです。
ここでは、久米島でクメジマボタルを鑑賞するのにぴったりなおすすめ鑑賞スポットをご紹介しますので、参考にしてみてください。
久米島ホタル館
久米島ホタル館は、久米島ホタルの会が運営している施設です。
久米島ホタルの会は、クメジマボタルとホタルに繋がっている在来の生き物を保護し、健全な生態を保全している団体で、さまざまな活動を行っています。
この施設では、体験プログラムでクメジマボタルの鑑賞会・ミステリーナイトウォッチング・水と緑の自然教室などに加え、水辺の清掃活動を行う環境問題に取り組むツアーまで行っているのが特徴の施設です。
鑑賞ツアーは、久米島ホタル館周辺で開催されており、沖縄に生息するホタルなども観察できるため、初夏はクメジマボタルの集団明滅を観察でき夏と秋は陸生ホタルの観察が可能となっています。
昼間は、ホタル資料室でホタルについて学べる室内観光もできるので、雨が降った日の観光スポットとして利用するのもおすすめです。
キッズルーム・シャワー室・トイレ・東屋・木道ビオトープなどの施設内設備もあり、家族連れでも安心して利用できます。
貴重なクメジマボタルについて学びながら環境問題に取り組める施設になっていますので、大人から子供まで楽しめるでしょう。
神秘的なホタルの生態を学べる施設なので、ぜひ訪れてみてください。
営業時間・アクセス・入館料
営業時間:9:30〜17:00(月曜・火曜定休日・夏休み期間は無休)
アクセス:久米島空港から車で10分・兼城港から車で3分
入館料:大人100円・子供50円
五枝の松園地
五枝(ごえ)の松園地は、久米島の人気観光スポットで大きな盆栽のようなリュウキュウ松が自生している場所です。
この場所は、クメジマボタルの生息地としても有名な場所のため、初夏である4月中旬ごろに美しい集団明滅が鑑賞できます。
ホタル鑑賞会ツアーなども頻繁に行われている場所で、クメジマボタル以外のホタルも生息している鑑賞スポットです。
園内には、きれいな川が流れており、そこがホタルの生息地になっています。
大きなリュウキュウ松をバックに園地の芝生を乱舞するホタルの姿は、久米島観光の忘れられない思い出になることでしょう。
ホタル鑑賞の注意点として守りたいルールは、ホタルに懐中電灯などの光を当てない・ホタルを捕まえない・周辺の草木を採取しない・ゴミを捨てない・フラッシュ撮影しないことです。
自然豊かな場所でしか生きていけない繊細な生き物なので、生態を壊すような行動はやめましょう。
営業時間・アクセス・駐車場情報
Hours of operation: 24 hours
アクセス:久米島空港から車で20分・兼城港から車で10分
駐車場:あり(トイレや売店もあります)
ホタルだけじゃない!久米島に生息する固有種
久米島には、クメジマボタル以外にも久米島に生息する固有種がいます。
手付かずの美しい自然がいっぱいの久米島で、貴重な生物に遭遇することもあるでしょう。
ネイチャーツアーなどに参加すると、さまざまな生物を観察できる体験ができます。
ここからは、久米島の固有種である生き物を少しご紹介しますので、気になる方はネイチャーツアーやナイトツアーに参加してみましょう。
キクザトサワヘビ
キクザトサワヘビは、沖縄の久米島のみに生息する淡水生(水中で暮らす)のヘビです。
久米島でもごく一部の渓流にのみ生息している希少なヘビであるため、旅行中に遭遇できる確率はとても低くなっています。
国内に生息する唯一のサワヘビで、見た目は黒褐色の体にオレンジ色や黄色の小さな斑点が特徴です。
キクザトサワヘビが好んで食べるのは、サワガニ・小型甲殻類・オタマジャクシと言われており、無毒のヘビになります。
きれいな渓流が破壊されたことにより絶滅の危機にある生物であるため、環境省のレッドリストに登録されている沖縄県の天然記念物です。
クメジマボタルの生息地とキクザトサワヘビが発見された場所との関連性については学会で発表されたこともありますが、個体数が少なく水中で生活しているため、研究が進んでいません。
クメジマカブトムシ
日本本土に生息しているヤマトカブトムシの亜種が、クメジマカブトムシです。
このクメジマカブトムシの身体的特徴は、短いツノと全体的に小型な体格になります。
氷河期に日本が大陸と陸続きだった頃の甲虫が久米島に取り残されて生き残った生き物として、学術的にも非常に貴重な存在のカブトムシです。
絶滅危惧種には指定されていない生物ですが、近年オークションなどで高値になっているため、乱獲による個体数の減少が心配されています。
ペットとして他の種と交配して遺伝子が変わってしまう事例も多くなってきており、氷河期から続く遺伝子の汚染を防ぐため、採取は慎重に行いましょう。
オークションで高値が付くからといって久米島の外に持ち帰るようなことはせず、捕まえても観察したら現地に放してあげてください。
クメトカゲモドキ
久米島の固有種であるクメトカゲモドキは、クロイワトカゲモドキの亜種です。
この生き物の特徴は、夜行性で餌が不足した時のために尻尾に脂肪を溜め込み太く大きな尻尾を持っているという特徴があります。
普通のトカゲと同じように、敵を察知すると尾を振り上げて威嚇し危険を感じると尻尾を自分で切り離し身を守る生き物です。
クメトカゲモドキは、沖縄県指定の天然記念物のため、捕獲したり飼育したりすることはできません。
見た目は、背中に黄色や白色の横線が入っており、黒目がちな可愛らしい顔をしています。
湿度が高い場所を好み、林の中や洞窟などで見かけることができるかもしれません。
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summary
今回は久米島のホタルについて、さまざまな情報をご紹介いたしました!
久米島に訪れる方の多くは、美しい海を堪能できる観光目的の方が大半です。
しかし、豊かな自然が残る景観地などで貴重な生物に遭遇できるチャンスもあります。
クメジマボタルが集団明滅する姿を観察したい方は、ぜひ4月下旬から5月上旬に訪れてみてください。
特別な体験は、旅の良い思い出になります。
ホタルが乱舞する姿を美しい久米島で鑑賞し、忘れられない思い出づくりをしてください。
Thank you for taking the time to read this to the end.

9:00-12:00 / 14:00-17:00
Winter season: November to April
9:00-11:00 / 14:00-16:00所要時間Summer season from May to October
Approx. 3 hours
Winter season: November to April
Approx. 2 hours4,500 yen

9:00-12:00 / 14:00-17:00
Winter season: November to April
9:00-11:00 / 14:00-16:00所要時間Summer season from May to October
Approx. 3 hours
Winter season: November to April
Approx. 2 hours7,000 yen